会長室のおもちゃ箱
日々気になったことを書き留めています。
小林龍生

一般社団法人 文字情報技術促進協議会 会長
小林 龍生

会長室のおもちゃ箱

忘れられないテレビドラマのシーンがある。

一つは、佐藤浩市がタブロイド紙(多分夕刊フジがモデル)の編集長をやっていたドラマ。親会社(多分産経新聞がモデル)から飛ばされてきた女性記者を、夕方ラッシュ時のターミナル駅に連れ出して、しばらく駅前のキヨスクを観察させて、「ライバルは何だ」と質問する。女性記者は当然ながら、「日刊ゲンダイです」と答える。編集長「違う。缶コーヒーだ」

このシーンは、マーケティング一般の問題と考えても、新しいメディアと従来メディアとの相克の問題に置き換えても、なかなか含蓄がある。

もう一つのシーン。ぼくが、ここで話したいことの主眼はこっちの方なのだけれど。

橋爪功がやっていた大手自動車メーカーの会長役。そのメーカーのはみだし社員が、型破りな新車の企画を会長室に直訴に行く。勇躍乗り込んでみたら、会長が会長室で手作りのラジコンカーで遊んでいる。

多分、モデルは、本田宗一郎。ものすごく分かるような気がした。

このドラマを見たころ、多分、10年以上前のことだと思うけれど、ぼくも業界の中で立場だけだんだん偉くなって、ともすると業界内でもパワーポリティクスにうんざりしたりしていたのではなかったか。ISO/IEC JTC1/SC2の国際議長とかね。

そんな折に見たこのシーンだった。そう、手仕事だよな、いつまでも現場感覚を忘れちゃいけない。そういえば、佐藤浩市が豊田喜一郎役をやったドラマもあったっけ。「リーダーズ」。こちらの方も、手作業感覚満載だった。

ぼくら(文字コード屋とかIT屋)にとっては、符号表を眺めたり、ちょっとしたコードを書くのが手仕事。大先達の日立におられた小池建夫さんとか、拡張Bを開発していたころ、「定規をあててザザザット見ていけば、BMPにある字かない字か、だいたい分かるよね」って言っておられた。この感覚。

ぼくも、この感覚を忘れたくない。で、コロナウィルス騒ぎで、閑だし。そのまえから、ま、閑だったし。事務局長の田丸さんに無理を言って、会長用のブログページを作るように依頼した。

田丸さんも、同類と見えて、くそ忙しいに違いないのに、自ら手作業で、協議会のWordPressをいじくって、作ってくれたのがこのページ。

以後、すこしずつ、新しいネタやら昔のネタやら、文字と文字コードに係わる、どうでもいいchores(以前、樋浦秀樹さんに教わった言葉)を書き綴っていきたいと思う。

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